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国立国会図書館古典籍OCRを用いた宮内庁宋版一切経及び東大嘉興蔵の位置合わせ機能の追加

SAT大蔵経データベースの2018年版(SAT2018)では、 慶應義塾大学付属研究所斯道文庫ウェブサイトのトップページから公開されている「宮内庁書陵部収蔵漢籍集覧」に含まれている宋版一切経([大藏經](或称一切經)1454種5733卷 附字函釋音532卷 [北宋末]刊(福州東禪等覺院 開元禪寺)[南宋後期]修)、及び、東京大学総合図書館所蔵万暦版大蔵経デジタル版に対して巻の単位でIIIF対応画像へのリンクを提供していました。

このたび、国立国会図書館が開発・公開した古典籍OCRを利用して本文をクリックすると該当箇所付近のIIIF対応画像が拡大表示される機能を実装いたしました。具体的な利用方法については以下の記事をご覧ください。

NDL古典籍OCRによって漢文仏典研究環境が飛躍的に便利に」

本機能は未だ開発の途上ですが、すでに大正蔵本文との位置合わせに関しては一定の利便性を実現していることから、開発段階で公開いたしました。

なお、宮内庁宋版一切経と大正蔵とのリンクに関しては、巻単位でのリンク情報の作成に際して公益財団法人東洋文庫研究部 主幹研究員の會谷佳光氏に多大なご協力をいただいたことを記すと共に感謝申し上げます。また、万暦版大蔵経と大正蔵とのリンク情報の作成は、当研究会の村瀬友洋氏が主に担当いたしました。

このような公開手法を実現するに至った、所蔵者、資料調査やデータベース構築に関わった皆様に深く感謝するとともに、SAT大蔵経テキストデータベース研究会では 今後とも世界のデジタル研究資源提供者のみなさまと協力しつつ、よりよいデジタル研究基盤の開発・提供に邁進していく所存です。

2023年9月1日 SAT大蔵経テキストデータベース研究会