Top/授業の感想2014

人文情報学概論II 受講生の感想

受講生1

1年間を通して、大変お世話になりました。 個人的には、歴史学に携わる立場からコメントを出せるように参加させていただいた次第でありますが、未熟な部分ばかりで、どれほど貢献できたかはわかりかねます。 ただ、講義を受講させていただいた立場として、今後の人文学のあり方に大きく影響を与えるDHの最先端にいらっしゃる諸先生方のお話を賜ることができたことは、修士課程の現段階において非常に重要な意味を持つであろうと考えております。

伝統的な歴史学の手法においても、修めるべき事項は数多くありますが、学問的リソースを用いるだけでなく、それを提供する側にも関与していけたら、という思いを強く抱くことができ、道が広がったように思います。 この気づきを、一過性のものにせず、継続的にDHに関わっていくことが、今後非常に重要になってくると考えておりますので、何卒今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

受講生2

この講義では履修者の主体的な発表を主として行なわれたが, これは研究を進める上でとても効率がいいと思う。自分の所属する文学部三号館における「演習」とは文献購読を暗にさす場合が多く, 発表をしたり, 自分の研究に関する他人の建設的なコメントをもらえたりする機会は一部の授業を除いてあまり多くない。発表する研究会も(とくにこのような学際的な分野を扱う場合)あまりないので, 学会本番でも原稿を読み上げるだけの発表となってしまい, プレゼンの経験値が蓄積されないという問題があった。人文系の研究は従来ひとりで行なうことが多かったが, これからはこのやり方はあまり効率がよくないように感じる。情報学環の吉見俊哉教授も言っていたが研究で壁にぶつかったら, 一人で解決しようとせずに, 小さな発表会でディスカッションをするのがよいと思う。とくにこの講義ではバックグラウンドの違う人たちがコメントをくれるので自分の専門分野にいただけでは気がつかなかった点に気づくことができた。とにかく研究を進める上での他人と議論することは重要である。この講義はそのような機会を提供してくれた貴重な場であった。また, 先生たちが一つの授業に3人集まるということも自分の所属している学科ではないことだった。発表の際にいただいたコメントは今後研究を進めていく上での宝となった。