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拠点の概要・沿革

 創成部門は平成17年に「死生学拠点」が設置されることによって発足した。研究拠点形成プログラムCOEおよびその後継プログラムGCOEの活動を通して大きく発展した死生学は、関係するプロジェクトや寄附講座を統合しつつ、平成24年に死生学・応用倫理センターとして本部門から独立した。

その後、創成部門には、平成25年に「人文情報学拠点」があらたに設置された。デジタル化技術の革新とウェブシステムの急速な発展は人文社会学における知の保存形態と発信の方法とを大きく変革し、大学、図書館、博物館等に個別に所蔵される知を、広大な一つの地平へと開き出しつつある。過去から継承される多様で膨大な文化資源に立脚する人文社会学の領域にとって、この変化にいかに対応しうるかは、学問の将来を決める重要な課題である。

本拠点は、この課題に対応し次世代人文社会学に備えるべく、平成20年に設置された萌芽部門「データベース拠点・大蔵経」の5年間の活動を踏まえ、拡充改組されて本部門に移された。

教育としては、研究科内で人文情報学概論および特殊講義を開講するとともに、大学院部局横断型教育プログラム「デジタル・ヒューマニティーズ」の主査を務めてコア科目を提供し、東大全学へも貢献している。さらに日本における人文情報学(デジタルヒューマニティーズ)の構築国際学会連合との関係形成を通して、日本の人文学の国際的な地位向上に大きな役割を果たしている。

研究においては、アジアに伝承された仏教の壮大な知識体系である大蔵経のデジタルテキストコーパスを基盤としつつ、京都大学人文科学研究所、国立情報学研究所、アメリカ、ドイツ等の諸大学研究所で構築された諸知識基盤と構造内的に連携し、文字資料による世界最先端のデジタル知識基盤のモデルを提供している。